主な病気と症状 ③寄生虫による病気
寄生虫は有名なフィラリア以外にも、数多く存在します。人間に感染するものもあるので、注意しましょう。
① フィラリア症
蚊によって媒介されるフィラリアという寄生虫によって引き起こされる病気です。
蚊に刺されたときに皮膚から入り、肺静脈や心臓に寄生し、心臓や肺、肝臓、腎臓などに障害を及ぼします。
一年に一回予防注射をして、病気の発症を防ぎます。
② 回虫
胃や腸に寄生する、もっとも多くみられる寄生虫で10センチメートルほどに成長します。寄生されると 腹部の膨張、嘔吐、下痢、貧血などがみられます。
犬の糞を介して、人間にも感染するので要注意です。
③ こう虫(犬十二指腸虫)
腸の粘膜に食い込むように寄生し、血を吸います。貧血、下痢、血便を引き起こします。
④ 条虫
体長50センチメートル以上にもなる、小腸に寄生する寄生虫です。成虫の一部が卵を含んだ状態でちぎれて糞と共に排出され、この卵をノミが食べて、他の犬に媒介します。
食欲不振、下痢を引き起こし、体重が減少します。
⑤ コクシジウム
原虫の一種が経口感染して発症します。出血をともなう下痢が続き、脱水症状、貧血、食欲不振を起こし、衰弱します。
⑥ 疥癬(かいせん)
外耳道や皮膚のやわらかい部分にダニの仲間が寄生して起こる病気です。
とくに子犬に多くみられ、寄生されると激しいかゆみのために、患部を引っかいたり、ときにはかゆみのストレスから、食欲不振になることもあります。