痴呆犬を介護するときの心構え
痴呆や老化によって、一緒に走ったり、遊んだりは出来なくなっても犬との暮らしは続きます。
いつまでも楽しく快適に暮らすために、病気の痛みや苦しみを理解して、不安を取り除けるようにしましょう。
飼い主の心構え
① 犬にストレスを与えない
犬の痴呆は、脳の神経細胞の障害が原因で発症します。痴呆犬は、残っている健康な神経細胞がバランスをとることによって、日常生活は維持されます。
痴呆犬をむやみに叱ったりすると、混乱して心身のバランスを崩す場合があります。
体の機能が落ちていることで、犬は神経質になっています。一つの機能が落ちると、他の部分でカバーしようとするので、急に触ったりするとストレスになってしまいます。
② コミュニケーションを絶やさない
耳や目が悪くなった老犬は、これまで耳で聞いていた音や目で見ていた物を体や感覚で感知しようとして、とても過敏になっています。
ですから、まず名前を呼ぶなどして声をかけてあげれば、安心感を与え、機能の衰えを助けることが出来るのです。
また、痴呆の症状が出たとしても、嬉しいとか悲しいといった感情は保たれていることが多いようです。
世話をする飼い主さんの、いたわりの気持ちは犬にも伝わっています。逆に、冷たく接すると、犬は心身ともに強いダメージを受け、老化のスピードを早めてしまいます。
こまめに名前を呼んだり、声かけをするなどして、犬に刺激を与えてあげましょう。
③ 犬のペースに合わせる
痴呆になると、動きもゆっくりになりますが、犬のペースを飼い主に合わせるのではなく、できるだけ犬のペースに飼い主が合わせていくように心がけましょう。
痴呆犬は、人間の痴呆のように「物を盗まれた」「食事を出してくれない」などと飼い主を傷つけるような言葉も吐きませんし、ただ鳴いて不安を訴えているだけです。
④ 一人で頑張り過ぎない
痴呆犬の介護は、飼い主もストレスがたまり、イライラすることも多いかと思います。そういうときは、家族や友人に協力を求めてみましょう。
ときには、ペットシッターなどを利用するなどして気分転換をしてみるのもオススメです。頑張りすぎないようにすることも大事です。