徘徊の防止策
老犬を飼っている家庭では、徘徊による事故を心配している飼い主も少なくありません。せっかく、長生きしてきたのに、事故で死んでしまっては悔やんでも悔やみきれません。
徘徊による事故を防止するための工夫を2つご紹介します。
① エンドレスケージ(継ぎ目のないケージ)を利用する
老犬の痴呆の症状には、とぼとぼと前進し続け、家具と壁のわずかな隙間などに入り込んで、出られなくなったり、ときには円を描くようにグルグルと、延々と歩きまわったりすることがあります。
特徴は、一定方向に進むだけです。前へ進み続けるか、グルグルまわり続けるかのどっちかです。
この行動を利用して、お風呂マットを数枚つなげて円形にした「エンドレス・ケージ」(継ぎ目のないケージ)をつくると、徘徊による事故を防げます。
痴呆になると、トイレ・トレーニングを忘れてしまい、トイレ以外の場所で排泄するようになります。ですから、マットの内側には、トイレシーツを敷いておきましょう。
犬がとぼとぼ歩きはじめたら、このケージを上からかぶせて下さい。ぐるぐる回るうちに、痴呆犬はやがて疲れて、体を丸めて寝てしまいます。
② 迷子札
痴呆が進むと、昼夜逆転しまい、昼間は寝て、夜中に起き出し、明け方近くまで歩き回りまることもあります。
飼い主が目を離した隙に、何かの拍子でふらふらと外へ歩き出し、事故にあうことはよくあることです。
また、散歩中に、飼い主がその処理をしようとして、リードを放した隙に道路に向かって歩きだすことも考えられます。
このような、いざというときに備えて、ペンダントタイプの迷子札を用意しておきましょう。ペンダントには、犬の名前や連絡先を書いておきます。首輪やリードに連絡先を書き込んでもいいでしょう。