応急手当 ③骨折、脱臼
骨折や脱臼の手当といえば、固定するというのが目的です。でも、応急手当では、折れた箇所や外れた関節を元に戻してはいけません。
あくまで、その状態のままで固定することが重要です。患部を何かにぶつけたりしないように、保護するのが目的です。
シッポの骨折の固定は、技術的に難しいので、そのままにして病院に行きましょう。
《 飼い主の注意点 》
かまれないように注意する
① 強い痛みで、犬はパニック状態になります。
噛むこともあるので、厚手の服や皮手袋で飼い主の安全確保を万全にしましょう。噛んでも、叱ったりしないようにしましょう。
② 場合によっては、包帯で口輪を作ります。輪を作って鼻のつけ根に巻き、アゴにまわして首の後ろで結びます。
③ 傷があれば、その部分にパッドなどを押し当ててから固定します。
《 手当のやり方 》
骨折部の保護
① 脚の固定
タオルを折りたたんで巻き、新聞紙やボール紙、エアキャップなどをして、テープで止めます。
② 肋骨の固定
幅広の伸縮包帯(なければシーツ)を、ややきつめに巻きます。歯ぐきや舌が白くショック症状にあるときは、固定しないようにします。病院に行くときは抱き上げたりせずに、毛布でくるんで持ち上げます。
③ 背骨の保護
固定は出来ないので、背骨を動かさないように肩と腰を慎重に支えて病院に行きます。
板に乗せるのがベストですが、毛布でも代用できます。ただし、背骨を動かさないように注意しましょう。