ピカソと犬たち
ピカソほど犬と因縁深かった画家も他にいないでしょう。その作品でも、私生活でも、犬たちはとても重要な位置を占めていました。
ピカソは、自分の犬たちを油絵やデッサンに描いていました。
しかも、何枚かの絵におさまっている人物は、そのときどきの愛犬と驚くほどそっくりに描かれています。
犬たちは、勝手気ままにふるまうことを許されていて、アトリエにもよく入り込みました。アトリエが滅茶苦茶になりはしないかと心配する友人たちに、「犬たちは触っていいものと悪いものをちゃんと知っている」とピカソは答えたそうです。
1985年の油絵にはクリッパーが描かれています。
これは、ピカソによる犬の肖像画第一号です。かわいらしい小さな雑種の元気はつらつな様子が描かれています。
ピカソは、晩年まで犬を飼っていました。お気に入りは、アフガン・ハウンドという犬種でフランスでは珍しい犬種なので、いつも通行人の目を引いていたそうです。